メキシコの電話システム

現代社会において、電話とパソコンなくしてビジネスは動かない。アメリカは情報通信技術がどこの国 よりも優れていると思うのだが、残念ながらお隣メキシコではまだ電話システムがしっかりと整備されていない。
メキシコの固定電話会社は「テレメックス」という独占企業1社のみで、独占産業に特有な、料金の高止まりやサービスの質の低下が問題となっている。メキシコの電話代は世界で二番目に高い。ちなみに一番高い国はイランである。また、利益の大部分は一部の会社トップが独占するため、カスタマーサービスなどをする末端の社員の士気、サービスは低い。競争のない独占の作り出す弊害である。そういったこともあり、この会社の社長は以前、世界の金持ちランキングで1位になったほどである。
アメリカでは固定電話のサービスはどの会社、どのプランを選んでもさほど変わらない。しかし、メキシコでは電話プランがＡクラスからFクラスまであり、Ａクラスだとアメリカ水準で繋がらないという問題は起きない。ハイクラスの人達はこのプランを選びコミュニケーションもスムーズに運ぶ。
ところが他のプランを選んでいる大工さんとか、お掃除のおばさんへ電話するとまず繋がらない。アメリカ人の退職移住者でさえ節約の為に安いプランを取る場合があるが、やはりなかなか繋がらない。自分から他の人へ電話するためだけの電話サービスという感じである。その理由は電話代が収入に比例して高くなるからである。
今では、いくつかの携帯電話会社ができ、無線電波(ラジオ)を使って無料で会話が出来るプランが人気で、現代の日本の若者と同じように、固定電話を持たず携帯電話で全てを済ます人が増えている。メキシコでの生活を考えている方には、ラジオが使える携帯電話がお薦めだ。

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